非表示

キリム織りの技法(1)平織り・スリット織り

下の図は、一般的なキリムの織り目を拡大したもの。
トルコでは垂直に縦糸をぴんと張った織り機に、横糸を通して目を詰めていきます。
色を切り替えるときは、横糸を折り返しますから、幾何学模様を織り込んでいくと、切り替え部分には隙間ができるのです。
キリムを織る技法や道具は、トルコ、中央アジア、イラン(ペルシア)でそれぞれ違ったものが見られます。

平織りのキリム

スリット織り

アナトリア(トルコ)のキリムの特徴として、色の切り替え部分が縦に切れたようになっている織りの技法があります。
これはモチーフを描く色の糸を切り替えるときに、前後の糸を交差させないためにできる隙間で、スリット(キルキット)と呼ばれています。
トルコのキリムでも、産地によってスリットの現れ方は違っていますが、中には指が通るほど開いているものや、全体がレース網のように全体にたくさんのスリットが入ったキリムもみられます。
これは質の良し悪しではなく、織り方の特徴のひとつとして了承してください。

キリムの厚み

キリムの厚みについては、織られた糸の太さによります。
細い糸で細かく織られたものでは、薄さ1mmに満たない布のようなものもあります。
太めの糸で織られたものでは5mm弱の、キリムとしては厚手のものもあります。
一般的には、ベースの織り地にパイル(毛足)のある絨毯に比べると薄手です。
リビングサイズの大型のキリムでも、畳むと押入れやタンスに入る程度の大きさになりますので、夏場はしまっておきたい、または季節ごとに違う敷物をつかって変化を楽しみたいという場合には、キリムが便利です。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。